大学生になるとレポートを書く機会が増えます。高校生まではほとんど書くことはなかったのに、大学生になるとなぜか大量に課されるのです。
日本の高校では基本的にレポートの書き方の指導は行われないので、大学生はほとんどレポートについての知識を持たないまま大量のレポートと格闘することになります。知らないのだから書けないのも仕方のない話です。
しかし、レポートや卒業論文など、学問の世界において書いて自分の意見を述べることは必須です。
そしてもちろんその作法が存在します。そこで今回はレポートが一通り書けるように、このブログで紹介しているレポートの書き方の記事を交えながらレクチャーしていきます。
レポートとは
そもそもレポートとは何なのでしょうか。
何となく期末に出されて成績評価に使われるもの、というイメージを持っている人が多いかもしれませんが、決してそれだけではありません。
レポートと高校まででよく行われていたテストとの違いは自分の考えを述べるかどうか、ということです。そして、これは答えのないものを探求する学問の世界の準備としてとらえられます。
学問は答えのないものを追究します。文学系であれば、前例のない作品の研究、歴史学であれば今まで知られていなかったものの発見、工学系であれば今までにないものやシステムを開発する。
高校までと違って、大学は答えのないものを追求する場なのです。そんな答えのないものを誰かに伝えるためには文章で表現しなければなりません。
それも、誰が見ても分かりやすく、根拠のある書き方でなければいけません。
もちろん、最初はそんな学術論文を書くのは難しいと思います。だからこそ、レポートでその練習をするのです。
授業で学んだことを分かりやすく、そして根拠のある情報を添えて書き上げていき、学問の世界に入っていくのです。
そんなレポートについて、まずはこの記事から読んでみましょう。
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アカデミックライティングとは|レポートの書き方や学術的文章をわかりやすく解説
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レポートの種類と書き方
では、もう少し具体的にレポートについて考えてみましょう。大学の学部生で課されるレポートは大きく分けて3つです。
それが感想文、情報収集をして意見を述べるレポート、書評レポートです。それぞれ書き方やコツがあります。
感想文のレポートの書き方
まずは感想を述べるレポートです。レポートというよりは簡単な課題、というとらえ方の方がよいかもしれません。具体的には次のようなレポートです。
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ポケモンの映画を見て書いた大学のレポートで超基本をマスターしよう!
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これはやや題材が特殊ですが、授業で学んだことを踏まえて自分の感想を述べるタイプのレポートです。
書き方さえ意識すれば難しいことはなく、特に文献や根拠も必要ありません。感想文のレポートが課された場合はそこまで深く考えず、自分の考えを素直に書いていけばよいでしょう。
情報収集をして意見を述べるレポートの書き方
長く名前をつけていますが、これが大学でもっともよく課される「普通のレポート」です。仮説を立て、文献調査や実験などで情報を集め、それをもとに理論を展開し必要に応じて自分の意見を述べます。
大学の一般教養でのレポートといえばたいていはこれに該当します。具体的には、次のようなレポートです。
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漫画『小林さんちのメイドラゴン』で書いた大学のレポートで基本を分かりやすく解説
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こちらもポケモンの映画を見て書いた大学のレポートで超基本をマスターしよう!同様特殊なテーマではありますが、漫画を元に、そのほか多くの情報を集めて論理を展開し、授業で扱った内容に関連づけながら論理を展開するものになっています。このタイプのレポートの次のように進めます。
・問いを立てる
・情報収集をする
・論理的に文章を書く
問いを立てる
レポートはどのようなものであっても
問いを立てる→結論を出す
というプロセスで書かれます。そのためレポートを書く前、あるいは情報収集をしながら問いを立てます。そしてレポートの本論でそれを検証していくのです。
情報収集をする
問いやテーマにし関連して情報収集を行います。最近ではインターネットを使って情報収集をすることが増えました。
どのような資料を使えば問いに答えられるか、自分の意見の手助けになるかを考えながら情報種週をしましょう
具体的な情報収集の方法はレポートに必要な資料・情報の集め方のおすすめ|探し方やポイントも紹介で紹介しているので、ご覧ください。
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レポートに必要な資料・情報の集め方のおすすめ|探し方やポイントも紹介
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論理的に文章を書く
情報を集め、方針が決まったらいよいよ文章を書き始めます。そのときに意識したいのが「論理的に文章を書く」ということ。
言葉で聞くとなかなか難しいかと思います。問いや集めた情報から自然に理解できるような書き方をしなければなりません。
これがレポートのいわゆるテンプレになります。その型に当てはめながら文章を書いていくのです。大学生のレポートの書き方 テンプレートで早く質の高い文章に仕上げるには?でレポートの書き方のテンプレートを紹介しているので、参考にしてください
基本であり、もっともよく出されるタイプのレポートです。
授業の難易度が上がれば抽象的で難しいレポートの書き方とコツを提出した文章を使って解説 何を書けば分からない人必見!で紹介しているような「何を書いたらいいのか分からない」レポートもでてきます。簡単なうちから練習して、書けるようにしておきましょう。
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大学生のレポートの書き方 テンプレートで早く質の高い文章に仕上げるには?
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抽象的で難しいレポートの書き方とコツを提出した文章を使って解説 何を書けば分からない人必見!
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書評レポート
書評レポートとは、主に指定された本を読んで、それについて論評してまとめるレポートです。個人的にはレポートの方針が立ちにくく、時間のかかる厄介なレポートではないかと思っています。基本的に書評レポートは
・本を読む
・論点を整理する
・論点について自分の意見を述べる
といった流れで書かれます。大学の書評レポートの本の読み方や書き方を分かりやすく解説では詳しく本の読み方や書評レポートの構成を紹介しているので、参考にしてください。
また、書評レポートの書き方を実際に大学で提出した文章を使いながら丁寧に解説では実際に大学に提出した文章を使いながら、ポイントを解説しています。合わせてご覧ください。
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【本を読んでレポートを書く】本の読み方や考察、書評の書き方を解説
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【書評レポートの書き方】実際に大学で提出した文章を使いながら丁寧に解説
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レポートに表記する参考文献と脚注
レポートでは基本的に参考文献が必要になります。説得力のある理論を展開し、また、読む側もそれを追跡できるようにするために参考文献を表記しなければなりません。
大学の一般教養のレポートでは参考文献が正しく表記されているかどうかで大きく得点に差がつくこともあります。
参考文献の書き方は大丈夫? URLだけはNG? レポートを書く大学生は要チェック!では参考文献の書き方を紹介しています。初めのうちは大変かもしれませんが、卒業論文では必須になる項目です。
また、科目によっては脚注を使用することもあります。【脚注・注釈の書き方】Wordを使ったレポートや論文の参考文献の付け方も分かりやすく解説で脚注の書き方を紹介しているので、こちらも合わせてご覧ください。
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【参考文献の書き方】大学のレポートでの本・論文・インターネット記事とURLも解説
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【脚注・注釈の書き方】Wordを使ったレポートや論文の参考文献の付け方も分かりやすく解説
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英語・外国語の参考文献の書き方
関連して、大学では英語や外国語のレポートや参考資料として外国語で書かれた資料を使うことがあります。
外国語の文献の書き方は日本語よりも複雑で、慣れるまで時間がかかります。英語・外国語の参考文献の書き方 本、書籍・論文・インターネットのURLの表記方法も解説では書き方を丁寧に解説しているので、参考にしてください。
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【英語・外国語の参考文献の書き方】本、書籍・論文・インターネットのURLの表記方法も解説
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レポートを早く書くためのヒント
多くの大学生がレポート作成に長い時間を費やしているはずです。
少しでもレポートを早く仕上げるためにはパソコンのショートカットキーや参考文献を早く書く方法を試してみるとよいでしょう。役に立つと思うので、参考にしてみてください。
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【参考文献を早く書く方法】 大学のレポートをコピペを駆使して効率良く書こう
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【ショートカットキーの超基本17選】 大学生がレポートを早く書くために使える
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レポートに関するコラム
ただレポートを書くのは退屈。いくら課題で負担とはいえ、少しでも楽しめる工夫をしたいものです。
そこで、知っていると役立つ情報や面白記事などをまとめてみました。
レポートのセルフマネジメント
レポートはいつも徹夜、そんな人も多いのではないでしょうか。どうしてレポートはやる気が出ないのか、どうしたら早く効率良くレポートが書けるのか、そんなコラムを書いてみました。あわせてご覧ください。
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【パーキンソンの法則】締め切り効果を利用して課題やレポートの効率を上げよう
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スマホでレポートを書くと……?
スマホでレポートを書く人が多いのもまた事実。
そこで、実際のところどうなのか、早く書けるのか、メリットデメリットを調べました。
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スマホでレポートを書くメリットとデメリット|パソコンとどちらが速くかける?
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レポートを書くと力になる
大変ではありますが、レポートを書くと達成感は得られるはずです。その積み重ねが力になります。このブログではレポート作成のためのヒントをたくさん紹介しているので、ぜひ参考にしてくださいね。