今回は大人気のコミック『小林さんちのメイドラゴン』で書いたレポートを紹介します!
さて、レポートで漫画を取り上げる、というのもおかしな話ですがそういう指示だったので仕方ありません。
ただ単にレポートを示すだけではなく、いかにレポートを書くか、という技術的な面にも触れながら紹介していきます。
せっかく書いたレポート、ただ学期末にヒイヒイ言いながら書いて提出して先生が読むだけ、ひょっとしたら読まずに提出の確認だけしている、なんていうのは心を込めてレポートを書いた側としても非常にもったいないわけです。
自分が書いたレポートはあくまで自分の著作物。当然著作権も発生するわけであって、提出したからといってその権利が先生に譲渡されるわけではないはずです。
だったら、そのレポートを公開してもいいだろう、とだいたいそのような経緯で今回の記事を思いつきました。
私が以前書いたレポートをそのまま公開して、そこに自分でコメントをしていく、半分自画自賛のような行為ですが、ぜひ皆さんにも読んでもらいたいレポート、ということで書いてみました。
というわけで今回は『小林さんちのメイドラゴン』でレポートを書いてみた! です。どうぞ最後までご覧ください!
レポート課題の概要
今回実際に授業で課されたレポート課題の概要はだいたい以下の通りです。
・2005年から現在までを「○○の時代」と定義した上でその内容を3000字以上で論じること
・自分の好きな漫画、映画、小説の内容を紹介し、それに関連づけながら論じること
・単なる感想文ではなく「○○の時代」に関する考察がメインとしてふくまれていること
同じ授業を受けていた方は、「ああ、あの授業か」、と分かるかもしれませんが、要は自分の好きな漫画、映画、小説を現代社会にこじつけて論じなさい、とそういうことです。
どうやら先生も小説とか漫画とかサブカル系を含めてお好きなようで、「私もこのレポートを読んでおもしろい作品に出会いたい」とのことでした。
レポートによっては当たり外れがある、ということで、いくつかの作品、具体例を挙げてしまえば『サマーウォーズ』とかの作品は禁止されていました。
除外候補にはクレヨンしんちゃんとかもあったので(下品ではなく授業で扱ったという理由で除外)、裏を返せば決してお堅い作品を扱う必要はなく、アニメ映画でも良い、ということなのです。
ここまで自由だと選ぶ方も悩むものです。実際に書いた人がいたかは分かりませんが、『ドラえもん』でも良いとも言えるわけです。
自分が好きで、しかも現代社会にこじつけて書くことができる作品、ということで、迷ったのですが、、、
結局選んだのがクール教信者原作の『小林さんちのメイドラゴン』です。前置きが長くなりましたが細かいことは後で解説するとして、まずは読んでいただきましょう。
色を変えた部分はあとで取り上げて解説していきます。
書評レポートの書き方マニュアル! 難しい書評もこれでばっちり!?
「多様性の時代」ー次世代の日本の転換点ー (実際に提出したレポート)
現在を「多様性の時代」と考え、その特徴をクール教信者原作のコミック『小林さんちのメイドラゴン』シリーズから考察する。
『小林さんちのメイドラゴン』は独り身のOLであった「小林さん」の元に、異世界からやってきたドラゴンである「トール」が人間の姿になって一緒に生活し、ドラゴンと人間のという異種間の共存を描いた日常系コメディである。小林さんと彼女の元でメイドとして仕えるトールの二人を主人公とし、小林さんの同僚や異世界でのトールの仲間たちが異種間ならではのことに苦労しながら、物語が展開されていく。
ドラゴンたちは人間の世界を大きく変えてしまうような干渉をしてはならない、という設定がある。そのため、人間よりもはるかに優れた能力を持っていてもドラゴンは人間界ではそれを隠して生活する。ドラゴンと人間では価値観が全く異なり、人間の世界でドラゴンたちが生活できるのかが大きなテーマとなっている。通常はドラゴンと人間の生活でおこる日常が描かれる。しかし、何度かある「異種間共存」に関わるパートではシリアスな展開が多く見られ、ドラゴンと人間が歩み寄りお互いを理解しようとする様子が描かれる。
「多様性の時代」を定義するにあたって、『小林さんちのメイドラゴン』の内容を踏まえながらグローバル化、個別化、マイノリティーの三点から現状と課題を考察する。
一点目にグローバル化に関わる多様性の観点について考える。現代ではグローバル化が進み、ますます人の移動が激しくなっている。雇用の形態はさまざまでありながら、「多様性の時代」と名付けた2005年以降からの日本における外国人労働者は急増し、2018年で146万人を超える(厚生労働省『外国人雇用状況』の届出状況まとめ(平成30年10月末現在)より)。
異世界のドラゴンであるイルルが「互いに居れば違いに苦しみ… 苦しみが続けば種を憎む 尊敬は嫉妬に変わりいずれは傷を生み出していく…」(クール教信者.『小林さんちのメイドラゴン4』.双葉社.2016年.p.85より引用)と言っているように生まれ育った環境が異なれば価値観が異なるのは必然的なことであり、様々なバックグラウンドを持つ人が共存することを考えると当然トラブルも発生しうる。その一方で「違いを楽しみ 楽しみが続けば種を好む 尊敬は信頼が加わり絆を生み出していく」(クール教信者.同書.p.87より引用)と小林さんが言うようにお互いの価値観を認め合えば双方により良い影響を与える。
異なる価値観を持つ人との共同として、日本企業と海外企業の合併や買収が考えられる。JT(日本たばこ産業株式会社)によるインドネシアのたばこ事業会社買収(2017年8月4日発表)やソフトバンクによるインドのeコマースFlipkart社買収(同年8月10日発表)はその例である。実際に2005年以降から海外企業との共同開発や企業合併などは急増した。
先にあげた外国人労働者の観点から考えても、少子高齢化が進む日本の産業の支え手に外国人の割合が大きくなり続けることは明白である。異なるバックグラウンドを持つ人との関わりを楽しみ、好み、尊敬し、信頼することでグローバル社会における「多様性の時代」は発展してきたといえる。
しかし、各国で移民に関わる批判や犯罪が起きているのもまた事実である。生き方が多様になったからこその問題で、お互いの価値観を理解し歩み合えるかどうかが今後の課題となるが、改善すれば作中で人間とドラゴンが支え合うように今まで生み出せなかったような住みやすい社会が生まれるかもしれない。
二点目に個別化に関わる多様性の大切さについて考察する。現代では多くの若者が都市部に流れ込み、かつて見られたような地域のつながりは希薄になってきている。実際に2005年以降、大学進学や就職のために親元を離れて都市部で生活する人が増えてきており、2017年では73124人、2018年では79844人の上京者の転入超過が起きている(総務省統計局より)。
アニメ版『小林さんちのメイドラゴン』のあらすじでは「独り身お疲れOLの小林さん(中略)トールとポンコツでハチャメチャな新生活が始まる!」(MOVIEW 清水.“ASCII.jp×ゲーム・ボビー”より引用)という文面がある。ドラゴンであるトールがやってくる前の小林さんは文字通り独り身であり、会社以外で話す人はほとんどいなかった。また、そのストレスを一人で酒を飲んで発散させることが常だった。しかし、トールが家にやってきてから状況は一変する。トールやその友人との関係はもちろんのこと、マンションの隣人や商店街の人とも交流を深めるようになっていく。
個別化が進んだ現代では一人でも生活を充実させることができる反面、孤独の問題も出てきている。特にインターネットが普及し始めてからは、一人暮らしをする人の「孤独さ」が際立ってきている。2005年から現在までインターネットの利用率は上昇しており、中でも家で一人で楽しめるようなオンデマンド配信をはじめとしたコンテンツはここ数年で急速に広がりを見せている。
『小林さんちのメイドラゴン』がテーマとしている異種間の共存や多様性、という観点からはややずれるが、作中では地域の輪や人とのつながりの重要さが分かる描写がいくつもあった。これは現代人に不足しているものでもあり、同時に求めているものといえるのではないだろうか。インターネットをはじめ、誰とでもつながれるようになったからこそ、昔ならつながれた人との関係が無くなったのは大きな皮肉でもある。
三点目に「多様性の時代」におけるマイノリティーについて考察する。グローバル化の観点にも関連するが、社会では多くの人が妥協しながら生活している。ここでいう妥協は自分のわがままや主張を我慢することではなく、多くの人に認めてもらうべき権利が認められていないことを考える。具体的にはLGBTやSOGI、宗教などいわゆるマイノリティーの権利である。
『小林さんちのメイドラゴン』ではトールたちドラゴンは人間よりもはるかに高い能力をもちながらも、小林さんをはじめとした人間と共存するために、身体能力や魔法を制限し本来の姿(ドラゴン)から人間に姿を変えている。実際に「制約が多いこの世界は少々手狭です」(クール教信者.『小林さんちのメイドラゴン2』.双葉社.2015年.p.13より引用)とトールは発言しており、異種間の共存について「生きてきた世界もその生き方も違うと自覚してしまう」(クール教信者.同書.p.84より引用)と小林さんも発言していて、トールたちドラゴンが不便を感じている描写も多い。
あくまでもこれはフィクションなので、実際にこの世界にドラゴンが現れ、暴れまわったら大惨事になるが、現代社会に当てはめればトールたちドラゴンはいわゆる生きにくさを抱えるマイノリティーに該当する。幼少期から体の性と心の性が一致しないと考えていたトランスジェンダーは、修学旅行中の入浴など、自分では受け入れがたいことがあったとしても隠すことがある。つまり、社会に入るときにマジョリティーと同じようにふるまうことを覚えるのである。現代では少しずつであるがセクシャルマイノリティーをはじめとした様々なアイデンティティを認め合う風潮がでてきている。すべての要望を聞き入れていると収拾がつかなくなることも考えられるが、少しずつマイノリティーの意見も取り入れながら生きやすい社会を目指すことが「多様性の時代」の課題といえるだろう。
「多様性の時代」は新しい物やより快適な社会を生み出すポテンシャルを持つ。しかし、新しい物が生み出され、快適さが増したことで返って際立ってきた課題も同時に持ち合わせている皮肉さがある。戦後の日本では目の前の課題を解決し続けることで発展してきた。しかし、これからの日本は先にあげたような社会の発展に付随して生じた課題にも目を向けつつ、今まで以上に多くの課題に取り組む。そんな中「多様性の時代」はこれからの日本社会のあり方を決める、ある種の転換点と言えるのではないだろうか。
取り上げた作品の書誌情報
クール教信者.『小林さんちのメイドラゴン』シリーズ(1-8).双葉社.2014-2019年
引用文献
クール教信者.『小林さんちのメイドラゴン2』.双葉社.2015年.p.13
――――――.『小林さんちのメイドラゴン4』.双葉社.2016年.p.85.p.87
MOVIEW 清水.“ASCII.jp×ゲーム・ボビー”.「【2017年冬アニメ】このすばが早くも第2期、科学ADVシリーズのカオチャもアニメ化!」.(2017年発行).<ascii.jp/elem/000/001/414/1414945/5/>.(2020年1月23日閲覧)
参考文献
厚生労働省『外国人雇用状況』の届出状況まとめ(平成30年10月末現在)
執筆者不明.“Digima~出島~”.「日本企業による海外企業M&Aが急増中?|最新の海外M&A事例からメリットを紐解く」.(発行年不明).<digima-japan.com/knowhow/world/4690.php>.(2020年1月23閲覧)
総務省統計局 住民基本台帳人口移動報告 平成30年(2018年)結果
総務省「平成30年度版 情報通信白書」第2部 基本データと製作動向 第2節ICTサービスの利用動向
執筆者不明.“TOKYO RAINBOW PRIDE”.「LGBTとは」.(発行年不明).<tokyorainbowpride.com/lgbt/>.(2020年1月23日閲覧)
レポートをレビューする前に
さて、やや長いレポートでしたが、それなりにご理解いただけたでしょうか。
原作を知っている方はなんとか飲み込めるかもしれませんが、そうでないとやや理解に苦しむかもしれません。
このあたりは純粋に私の力不足です。すみません。
ここからまじめに解説をしていくにあたって『小林さんちのメイドラゴン』について少し補足説明を加えたいと思います。
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『小林さんちのメイドラゴン』はクール教信者原作のコミックです。
簡単にまとめてしまうと異世界からドラゴンがやってきて「小林さん」と生活する、という日常系コメディです。現在までで9巻まで単行本が発売されていて、私は全巻持っています。
主人公は人間の「小林さん」、ドラゴンの「トール」でしょうか。
この二人が仲良く同居していて、途中で人間を信用し切れていないドラゴン「イルル」がやってくる、それくらい分かればなんとかこのレポートをご理解いただけるかと思います。
さて、この漫画なのですが、普段はコメディでとってもほのぼのしています。日常系が好きな私にとって、お気に入りの一冊です。
ですが、人間とドラゴン、異種間をテーマにして時々シリアスな展開が書かれます。
細かいことはネタバレになってしまうので触れませんが、ほのぼのあり、シリアスあり、のお得な一冊となっています。
異種間共存がテーマになっている、ということでその辺の台詞を引用して現代社会にこじつけられないかな、と考えました。
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レビュー
さて、ここからレビューという名の半分自画自賛をしていきたいと思います。
今回のレポートですが、おおむね以下のような構造になっています。慣れない内はこの構成メモを作成してから書いていきます。
定義(レポートの方針を決める一文)
↓
指示に則ってあらすじ紹介
↓
方針(三点から考察すること)を示す
↓
一点目、概要、具体例
↓
二点目、概要、具体例
↓
三点目、概要、具体例
↓
まとめ
書評レポートや参考文献で本を読むことはよくありますが、漫画でレポートを書くことははじめてだったので、いまいち手探り感はありますが、、、じっくり見ていきましょう。
現在を「多様性の時代」と考え、、、(冒頭)
冒頭で「レポートで何をしたいか」を簡潔に述べる必要があります。
日本人の特徴として、結論を最後に言いたがる、というものがありますが、レポートを書くときは必ずしもそうではありません。
読み手(先生)に分かりやすいように最初に結論をばしっと書いてしまいましょう。
今回は
現在を「多様性の時代」と考え、その特徴をクール教信者原作のコミック『小林さんちのメイドラゴン』シリーズから考察する。
と書いています。
これを読めば、
・現在を「多様性の時代」と定義すること(課題の条件:「○○の時代」を定義する、をクリア)
・『小林さんちのメイドラゴン』で現代社会を考察すること(課題の条件:漫画から現代社会を考察する、をクリア)
これらのことが伝わるかと思います。
読み手には、課題の指示通り現代を多様性の時代、と定義した上で『小林さんちのメイドラゴン』でレポートを書くんだな~、これからそのあらすじが書かれた上で考察が始まるんだな~、と伝わります。
たった一文ですが、ここにはこのレポートの指示に答えるすべての要素が詰まっていると言えるでしょう。
三点から現状と課題を考察する。
あらすじが続いたあと、グローバル化、個別化、マイノリティーの三点から『小林さんちのメイドラゴン』を考察しますよ~、ということを伝えます。
以前の 大学生のレポートの書き方 テンプレートで早く質の高い文章に仕上げるには? でも紹介したのですが、レポートを書くときには「何をするか、何を述べるか」を先に明確に示しておくことがおすすめです。
冒頭では『小林さんちのメイドラゴン』で「多様性の時代」を考察することを述べましたし、ここではグローバル化、個別化、マイノリティーの三点から順に考察していくことを述べました。
これで読み手(先生)に、この人はこれから三つの観点から現代社会を考察していくんだな~、ということが伝わります。
先に「○点から考察する」という書き方は私がレポートを書くときによくやる方法です。
この機会に書評レポートの書き方のマスターしましょう!
一点目に
先ほど「三点から考察する」と述べたので、「一点目に」と順に書いていきます。
読み手に分かりやすく今何を述べているか伝えるために、「一点目に」と述べた上で先ほど上げたように「グローバル化に関わる」ともう一度何を議論するのかを示しておきましょう。
ここで要領よくレポートを書く上でのテクニックになるのですが、ここで上げている「グローバル化」という話題はレポートで非常に扱いやすい話題です。
この後に続いていますが、人の移動が多くなる、多文化共生、などの話題はレポートで扱いやすい上で、先生から見ても「分っているな~」と思われやすいジャンルでもあります。
慣れれば違う内容のレポートでもグローバル化の内容にこじつけて、今まで書いたレポートと同じような内容を書く、ということもできるので、自分でグローバル化について述べるならコレ、というものをまとめておくと良いでしょう。
(厚生労働省『外国人雇用状況』の届出状況まとめ(平成30年10月末現在)より)
ここでデータが登場しました。外国人の雇用状況についてのデータをレポート内に使用したので、当然その出典を明記する必要があります。
自分がインタビューやアンケートを行ったわけでなければこの出典は必ず必要になります。
書かなければ資料ねつ造やコピペ(剽窃)を疑われていまいます。学問の世界においてはれっきとした犯罪行為なので、必ず出展を明記します。
書き方にはいくつか方法がありますが、今回は文章のあとにかっこ()で埋め込む形をとっています。
分野によっては脚注をつけて出展を記入する、などもありますので、自分が書いている分野はどのような作法を求められているかは調べておきましょう。
脚注の付け方を 【注釈の書き方】Wordを使ったレポートや論文の参考文献の付け方も分かりやすく解説 でまとめていますので、合わせてご覧ください。
一般教養のレベルのレポートであれば、書いてさえあれば大きな減点は無いと思います。
今回のように文章の後に入れ込む場合は、(発行元・資料名より)という形で十分伝わります。
この情報はさらに詳細なものを最後に参考文献のリストとして記入するので、必ず控えておきましょう。
「互いに居れば違いに苦しみ… (中略)傷を生み出していく…」(クール教信者.『小林さんちのメイドラゴン4』.双葉社.2016年.p.85より引用)
先ほどはデータとして使用しましたが、今回は引用です。
私自身も漫画の引用は今までしたことがなかったので、正直なところどのように表記すべきかよく分っていませんでした。
それでもとりあえず引用をするとの原則に則って表記していきます。
まずは引用したい内容をそのまま「カギ括弧」でくくり出します。文章が長い場合や必要な部分だけを取り出したい場合は(中略)を使用します。
本文にはこのように表記されています。
「互いに居れば違いに苦しみ… (中略)傷を生み出していく…」
そのままくくりだした後、次は(かっこ)で引用を表記します。
(クール教信者.『小林さんちのメイドラゴン4』.双葉社.2016年.p.85より引用)
このあたりはもう作業同然ですね。
漫画の引用なんて今までしたことがなかったのですが、通常の書籍を引用した、という扱いで引用していくことにしました。
とりあえず書籍の引用ということで(作者.『タイトル』.出版社.出版年.ページ数より引用)と書いてみました。
今回は1ページのみを引用しているので、「p.85」となっています。
複数ページに渡って表記する必要がある場合は「pp.85-87」のようにppと書きます。
(クール教信者.同書.p.87より引用)
今回も引用なので、細かいことは先ほどと同じです。
同じ本の違うページを続けて引用しているので、『タイトル』を「同書」と置き換えています。
今回はまったく同じ本(コミックの巻数)が連続して出てきた場合に限り「同書」という表現を使っています。
漫画の引用で普段とは違うので、巻数が違う場合の表記をどのようにしたら良いのか分りませんでした。
今回は巻数が違う場合は違う書籍とみなしてタイトルをすべて記入することにしています。
異なる価値観を持つ人との共同として、
ここまでは『小林さんちのメイドラゴン』の内容に触れながら考察してきましたが、ここからは現代社会における具体例を出していきます。
おおむね、概要(抽象的なこと)→具体例、という構図が見て取れるかと思います。
この順番はどちらから入っても問題ないと思います。基本的には具体例は自分の主張を分りやすく補強するために使います。
あとに、ああそういいうことか、と思わせるような具体例を記入していきましょう。
具体例はあくまでも例示にすぎないので、文章を分りやすくしよう、と思わなければ無くても良いものです。
字数制限が厳しい場合は省略しても良いでしょう。
反対に文字数が多いから引き延ばしたい、という場合は具体例を入れてかさ増しすることができます。
テクニック的な話ではありますが、具体例を使って文章を引き延ばすことを覚えておくと役に立つかもしれません。
二点目に
さて、一点目の内容が終わってここからは二点目に入ることを明確に明示します。
先ほどと同様に「二点目に」と示した後で「個別化に関わる多様性の大切さについて」と何を述べていくのかを改めて明示しておきます。
これで、ここからは三つのうちの二つ目に入って、何を述べるのかを読み手に伝えることになります。
何回も書くとしつこいように思われるかもしれませんが、レポートはわかりやすさが第一です。
書き手の補足説明なしに文章を読んだだけで書いた人の思いを伝える必要があります。
論点のぶれが出ないようにするためにも話題を変える前には必ず何を述べるのかを示しておきましょう。
……文字数稼ぎにもなりますし笑
楽しかった変わった授業を紹介しています! ぜひご覧ください!
個別化が進んだ現代では
先ほど同様、漫画の内容や概念的なことが述べられたあとに「個別化が進んだ現代では」というように具体例が述べられていきます。
だんだんとレポートの構造的な部分が分ってきたのではないでしょうか。
ここまでくるともう調べたことをそのまま転記しているのも同然です。
概要→具体例、という内容で進めて言っています。もう、次の内容は予想がつきますよね。
「三点目に」が来て、概要を述べたあとで具体例を示して本論が終了するわけです。
三点目に
はい、来ました。三点目です。
細かいことは今まで説明してきたことと同じです。ここでは割愛しますが、概念的なことを述べた後には具体例が続きます。
同じことのくりかえしでは内容がなくなってしまうので、少し別のポイントを取り上げておきます。
今まで一点目、二点目、三点目、と書いてきましたが、いずれも漢数字を使っていることにはお気づきでしょうか。
算用数字と漢数字、どちらを使っても問題はありませんが、必ずどちらかに統一するようにしましょう。
今回は年号や数値は算用数字、その他例示などの数字は漢数字を使っています。
個人的なおすすめは漢数字です。
なぜって……笑 漢数字は全角だからその分文字数が稼げるからに決まってるじゃないですか笑
毎日をもっと楽しみたい方へ……
マイノリティー
マイノリティは私が苦手とする分野です。詳しいことは割愛しますが、ここで取り上げた理由はただ一つ、「マイノリティ」も「グローバル化」同様レポートでは触れやすい内容であるということです。
ただ、その分デリケートな部分でもあるので、取り上げる際は慎重になりましょう。
そして、地の文では「マイノリティ」と書いていますが、レポート内では「マイノリティー」と書いていることにはお気づきいただけたでしょうか。
多分よく使われる表記は「マイノリティ」なのですが、「マイノリティー」の方が一文字多い、という理由だけで採用しています。
外国語の表記は無理のない範囲で文字数を稼ぐチャンスです。実際レポートの中でも何回か「マイノリティー」という表記が出てきています。
話がそれましたが、「グローバル化」同様様々な「マイノリティ」についても自分の意見を固めてテンプレ化しておくと様々なレポ-トの執筆がスムーズに進みます。
「多様性の時代」は
ここからがまとめです。
まあ、まとめなんで、今まで書いてきた事をすべてくっつけて簡潔にまとめてしまえば良いのです。
その際には具体的に本論で述べてきたことを繰り返し書いていってもいいですし、抽象化してまとめてしまってもどちらでも問題ありません。
今回はやや抽象化してまとめています。
こんな大学生活もアリなのでは……? 私からの提案です
取り上げた作品の書誌情報
今回はレポートの一番最後に書誌情報を書いています。
書評の場合は最初に書誌情報を明記して、「今からこの本の書評をします」ということを述べてしまうのが良いですが、今回は書評がメインではないということで最後に表記しました。
クール教信者.『小林さんちのメイドラゴン』シリーズ(1-8).双葉社.2014-2019年
基本的な表記の仕方は通常の書籍の表記方法と変わりません。
ですが、今回は漫画、というイレギュラーな書誌情報を取り上げることになったので、タイトルの後に「シリーズ(1-8)」という文言を書き加えています。
引用文献
続いて引用文献です。
レポートの最後には参考文献を記入しますが、引用した場合は別途引用文献として記入します。
基本的には文章の中に入れ込んだものを詳細に記述すれば問題ありません。
(クール教信者.『小林さんちのメイドラゴン4』.双葉社.2016年.p.85より引用
今回はこのような引用をしていたので、そのまま(かっこ)をとってしまえば引用文献の表記は完成します。
同じ本からの引用が複数ある場合は、
――――――.『小林さんちのメイドラゴン4』.双葉社.2016年.p.85.p.87
というようにまとめて表記してしまいましょう。
「――――――.」という何だか見慣れない表記があるかと思います。これ上の文献と同じ人の場合に使用しています。
ある先生の論文を見たときにこの表記があったので使ってみました。はたして、認められているかは分らないところです。
同じ人でももう一度名前を表記してしまうのが安心かもしれません。
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参考文献
学部生のレポートで一番大切なのが参考文献の表記です。
ここをしっかり書くか否かで成績が大きく変わってくると言っても過言ではありません。
今回は詳しい表記の方法は割愛しますが、正しい表記の方法は必ずマスターしておきましょう。
指導する先生によっては区切りが .(ピリオド)だったり ,(カンマ)だったり不要だったりとぶれがあるかと思います。
そのあたりは多少ぶれても問題ないですが、必要な情報は必ず入れ込むことを意識しましょう。
レポートは構造的に書くこと
レポートの書き方、みたいな記事を今まで投稿してきたのですが、どうもレポートに親近感を抱かない学生さんは多いようです。
私はテストよりもとにかくレポートが大好きな人間なのですが、なかなかその考えは理解されにくいようです。
今回のレポートが変わり種であったことは間違いないですが、それでも基本的な方針は変わりません。
どうせレポートの書き方を具体例で示すなら少しでも親しみやすい方がいいかな、と思って考えてみました。
期末にヒイヒイ言うことなく、皆さんがレポートを突破されることを心から願います。
課題やレポートを早く終わらせるための工夫を心理学的に考えてみました!
次はポケモンでレポートを書きました! ぜひご覧ください!
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