「ピザもご用意していますので、どうぞ皆さんリラックスしてご覧ください」
【阪大おもしろ授業レポ】とは……
阪大の選りすぐりのおもしろ授業を紹介していくコーナーです!
大学の授業は大講義室で席に座って先生の話を聞くだけ、、、と思われがちですが、意外とそうでもなかったりします。
阪大には思い出に残るようなおもしろ授業がたくさん眠っています。その魅力をたっぷりとお伝えしていきます。
特別講義 映画の中の労働経済
特別講義、と聞くと何となく面白そう、というのが正直な感想です。それもそのはず、今回やってきたのは梅田にあるグランフロントなのです。
知らない人のために説明しておくと、グランフロントはJR大阪駅直結の巨大ビルのことです。
飲食店やアパレルをはじめとした商業施設はもちろん、上層階にはたくさんの企業のオフィスが入っています。大阪に住んでいる人ならば知らない人はいない、といってもいいほどの施設です。そんな場所に買い物をするわけでもなく、食事をするわけでもなくなぜ私が金曜日の夜にわざわざやってきたかというと、ここで授業があるからです。
そう、大阪大学の特別講義・映画の中の労働経済がグランフロント大阪のオフィスビル内で行われるからです。ここでシラバス(授業の内容が説明されたもの)の内容を振り返っておきます。
実施日:毎月第4金曜日
いわゆるプレミアムフライデーってやつですね。次の日も休みなので、ワクワクしながら参加できます。
時刻:18時~21時
夜ですね。通常の大学の授業が5限目まででおおよそ18時までなので、この時間割は6・7限とでも言うのでしょうか。次の日が休みで助かりました。さて、阪大があるのは、大阪の北の方です。豊中キャンパスでの授業を終えてから大急ぎで梅田まで向かいます。そしてグランフロントに潜入です。
株式会社オカムラ オフィスへ
株式会社オカムラウェブサイトより https://www.okamura.co.jp/
エレベーターで上ること21階、今回の会場である株式会社オカムラのオフィスの中に侵入します。
今回の授業、阪大を街の中の場所を貸し切って行うのかと思っていましたが、どうやら一般企業とコラボして行う授業のようです。
だから授業、という形態をとりつつも場所が会社のオフィスの中なんですね。企業とコラボ、ということで、オフィスの中に侵入すると社会人の方もたくさんいらっしゃいます。
そしてこの部屋、めちゃくちゃきれい!
株式会社オカムラウェブサイトより https://www.okamura.co.jp/
さすが空間デザインの企業のオフィスです。とんでもなくキレイ! そして部屋の前夫には巨大なモニター! なるほど、これで授業を行うようです。
時間になったところで企業の方から説明が入ります。先ほどもお伝えしたように、この授業は株式会社オカムラと大阪大学のコラボ授業。大阪大学の学生は授業として、そして株式会社オカムラはオープンイベントとして他の企業の方を呼んでいるようです。そして今回担当する先生にバトンタッチ。
「この授業はプレ金にみんなで映画を見ながらちょっと勉強しよう、といった試みです。どうぞみなさん肩の力を抜いて受けてください。今から映画を一本上映して、その後で皆さんから感想を聞いたり、私から少し解説をします」
なるほど、社会人参加型のイベント、ということでまったりやっていこう、ということのようです。梅田の街が見渡せる夜のオフィスから映画を見るとは、、、それだけで特別感があります。
スタンバイ中、企業の方から補足が……
「今回ぜひみなさんにはリラックスして受けてほしい、ということで、ピザもご用意していますので、どうぞ皆さんリラックスしてご覧ください」
なんと、さすがは企業です。キレイなオフィスに巨大なモニター、そしてピザまでご用意してくださるとは……!
よく見ます。ピザだけじゃない! なんと各種アルコールも取りそろえてありました。そんなわけでプレミアムフライデーのプレミアムな映画鑑賞会がスタートします。
ピザを食べながら映画を見る授業
授業の内容を簡潔に表すとこの一言につきます。
実際友達に説明するときもこうやって説明していました。映画も終わりしばしの休憩。ここからディスカッション、解説に入ります。
先ほどからピザパーティーと連呼していますが、忘れてはいけないのがこの授業のタイトルが「映画の中の労働経済」という点。つまり、映画の中に見られる労働問題について考えていくというわけです。阪大の先生にバトンタッチして司会進行を進めます。
「みなさん、どうでしたか。何か気になったこと、感想がある方から言ってもらいましょうか」
いつもの大学であればだーれも手を上げることなく時間が過ぎるのですが、そうではありませんでした。お酒が入っているから、かは分かりませんが社会人の皆さん、めちゃくちゃ積極的です。会社の宣伝もかねて参加してこい、という上司のプレッシャーからでしょうか。私を始め5名ほどの阪大生も発言をします。
そんなところで先生から解説、映画の内容に触れながら労働問題について解説します。私は以前この先生の授業を受けたことがあったのですが、期待通りめちゃくちゃおもしろい!はっと気づかされることが多い、そんな感想をいだきます。
そして、そろそろ終わるというころ、
「皆さん、お疲れ様でした。あ、単位のほしい阪大生はレポート書いてくださいね」
あ、やっぱりあるんですね。さすがに映画をみてピザを食べているだけでは単位はもらえないようです。内容は映画の内容に触れながら労働問題を1000字以上でまとめる、ということ。
1000字なんて大した量ではないのですが、客観的な資料を用意して議論せよ、ということだったのでなにかと大変です。労働問題なんて専門でも何でもないので、資料を集めるのにも一苦労、文章を書くのも一苦労でした。
名刺交換会(企業宣伝)
授業自体はこれでおしまいなのですが、やはり企業の方が参加するだけあります。
一部では名刺交換会がはじまりました。私は名刺なんてもってなかったので、
「あ、ハイハイ、ドモ」
とひたすら頭を下げるだけで名刺を受け取ります。
「私のところでも今度イベントやるのでよかったら来てくださいね」
「私の会社はこういう取り組みをしていて、もしご興味があったらご連絡ください」
人脈ってこうやって形成されていくんですね。大学生にいる間って基本的に社会人とにつながりがありません。就活やインターンシップで始めて社会人と会う、なんてこともあるので、気楽に社会人の方と接点を持てるのも魅力でした。いや~いいことずくめでしたね。
ピザもある、映画も見られる、社会人の方と接点を持てる、(レポートを書けば)単位ももらえる。花のプレミアムフライデーです。梅田まで出動してひとときの楽しみがあるのもいいなと思いました。
おすすめ記事