今回はコラボ記事です!
大阪大学外国語学部に合格された、いちご さんに合格体験記を書いていただきました!
ありがとうございます! 今年合格された方の貴重な体験記、ぜひお役立てください!
こんにちは。私は大阪大学外国語学部 英語専攻で合格をいただきました。
この体験記では、 【受験前の一年の過ごし方 概観編】と【二次対策編】 の二つに分けてお話したいと思います。
本題に入る前に、私がどんな高校生だったか、簡単に紹介します。
○公立の中高一貫校に通う(いわゆる進学校ではない)
○3年間 生徒会役員(多忙)
○得意科目は英語、苦手科目は数学
(英語は小さい頃から好きで、中学3年のとき英検準一級を取得しました)
【受験前の一年の過ごし方 概観編】
2年から3年になるまでの春休み:古典と数学の基礎固め。文学部を志す。
4-5月:体育祭に注力。勉強は全く手付かず。
7-8月:塾に通い始める。AO入試の準備。〈 国数の基礎固め+二次対策〉
9月:外国語学部に志望学部を変更 〈理社の勉強開始〉
10-11月:結果が出ず、気を病む 〈センター対策〉
12月:気を持ち直す。AO試験
〈土日はセンター本番通りのスケジュール。平日は土日に解いたセンター過去問で間違った分野を各教科の基礎的な参考書やテキストを使って確認。〉
1月(センター前):〈12月と同じく、過去問+テキスト〉
(センター後):私大の勉強。阪大二次対策。
なぜ半年で合格までたどり着いたのか
実質、私が受験勉強をしたのは半年だけでした。
なのになぜ合格できたのか。今思えば、答えは勉強効率の良さにあったと思います。
ですが、私はもともと要領がいいほうではありません。
では、なぜ効率よく勉強できたか。
ポイントは 自分と向き合ったこと にあると思います。
「自分は短期集中型だ」
「細かいところばかり気にしてしまうところがある」
「この香りを嗅ぐと落ち着く」
などなど、自分の性格や考え方の傾向、体のことまでわかっていると、勉強方法の確立、スケジュール管理、さらに実際の入試にも役立ちます。
勉強方法について
インターネットで検索すると、教科それぞれに「勉強法」はたくさんあります。
その中のどれがいいのかは、自分に合うかどうかで決まると思います。
自分の性格などを考慮して、適切な勉強法を選ぶことが、効率アップの鍵です。
最初は王道の勉強法(世界史一問一答など)を試していって、自分に合うものを選んでください。
自分を知るために
役立ったのは、スケジュールをしっかり立てることでした。
私は年・月・週単位で計画を立てていました。
・年間計画は一度立てたら変えない
・月間計画は模試の度に練る
・週間計画は週の初めに立てて、毎日微調整する
はじめは、全然計画通りにいかないかもしれませんが、計画と実際の進捗状況の差が、イメージの中の自分とリアルな自分との間にあるギャップです。
続けていると、リアルな自分の傾向が掴めてくると思います。
そしてもう1つ役に立ったのが、私大受験でした。
模試以上に本番の雰囲気を体験できて、阪大入試にむけた、いいシミュレーションになります。
自分としっかり向き合う。これは長いようで短い大学受験を乗り切るうえでのキーワードになると思います。
AO入試について
私はAO入試に挑戦し、一次試験は通過したものの、合格には届きませんでした。
だからというわけではありませんが、あまりおすすめできません。
センターの平均点にかかわらず、合格条件となるセンターの点数が一定で、しかも高得点が必要です。
また、書類を書いたり、小論文や面接の練習をしていると時間をかなりとられます。
私の場合は、合格発表の前などは、気持ちがとても不安定になって勉強に支障が出ることもありました。
ただ、志望理由書を書く中で、英語が本気で好きで、どうしても阪大に行きたい! という気持ちに気づけたので、モチベーションにはなりました。
もしAO入試に興味をもっているなら、リスクもあることを理解したうえで、検討してみてください。
塾について
塾は入会していましたが、授業はほとんど取らず、月に二回面談しにいく程度でした。
塾に通うかどうかは、それこそ自分に合っているかどうかで選ぶのがいいと思いますが、受験のプロからアドバイスをもらえるところは、塾にいくメリットです。
模試の結果を分析してもらったり、精神面でサポートしてもらえたのは、入塾してよかった、と思った点です。
私の通っていた塾では、阪大の過去問を採点してもらえる講座があったので、それを利用できたのもよかったです。
【 二次対策編】
選択科目
私は世界史を選びました。
理由は、粘り強く膨大な量の暗記をする方が、私の性格にあっていたからです。
センターの得点
国語:179点
数学1A / 2B : 45点 / 56点
英語 / リスニング:192点 / 50点
化学基礎 / 生物基礎: 32点 / 34点
世界史 / 倫理・政経: 89点 / 86点
合計(リスニング込み):763点
センター後、予備校にセンターの点数を提出した時に出た判定は、C(合格可能性50%)でした。
志望先を変えようか迷いましたが、英語が本当に好きで、阪大に絶対に行きたいと思い、 英語専攻に出願しました。
勉強法
私は、夏休みのころとセンターの後に分けて二次対策をしていたので、それぞれの時期の勉強法についてお話していきます。
夏休み
3教科とも、過去問1年分を解きました。苦手だった国語と世界史は、それに加えてそれぞれ対策をしました。
国語は『得点奪取現代文記述・論述対策』を何周も解きました。
世界史は教科書の内容をノートにまとめました。
でも、ノートにまとめるのは、あまりおすすめできません。時間がかかりすぎます。
なにしろ暗記する量が膨大ですから、まずは単語を覚えることに注力したほうが
いいです。
センター後
教科共通して、全部で10年分くらいの過去問を、毎回目標を設定しながら解きました。
(英語はリスニングも含め、本番通りに解くのがオススメです。開始30分後くらいにリスニングが始まるので、時間配分の調整や、筆記問題からリスニング問題へ、リスニング問題から筆記問題へと、素早く切り替える訓練が必要だからです。)
過去問を解いた後、学校の先生に添削してもらい、自分でも、赤本の答えと見比べます。(*)
そして、間違ったところはどう考えれば、赤本の回答が出せるのかを考え、自分あてのメッセージを、ノートに書きこんでいました。(例)「文末に注意して!」など
(*)国語の回答は、赤本や各予備校が出しているものの間でバラバラです。
塾や学校の先生と、回答を吟味するといいと思います。
英語と国語は、過去問だけをひたすら解いていたのですが、世界史だけは別でした。
私は直前まで世界史がボロボロでした。
原因は、
①単語の暗記が不十分であること
②世紀ごとの出来事を答える力がないこと
③世界史の記述の基本がわかっていないこと
この3つだと思われます。
①単語の暗記が不十分であることですが、センターの対策ばかりしていると、どうしてもヨーロッパ以外の地域についての勉強が疎かになってしまいます。
対策としては、ヨーロッパ以外の地域の範囲を、基本に戻って単語帳と教科書を読むのがオススメです。
私は家族に協力してもらい、ご飯を食べている時間は、単語帳から問題を出してもらっていました。
また、②世紀ごとの出来事を答える力をつけるために、『ヨコから見る世界史』を読みました。
これから受験をされる皆さんは、できれば夏休みに一周、センター後にもう一周読むといいのではないかと思います。
そして③世界史の記述の基本がわかっていないことへの対処法として、『みるみる論述力がつく世界史』を前半だけ解きました。
わかりやすくて、本当にすぐ論述力がつきます。ぜひ見てみてください。
受験生の皆さんへ
ここまで合格体験記を書いてきましたが、こんな風に自分の受験期のことを語れる日が来るとは、当時の私には想像もつかないだろうと思います。
勉強している間は、ゴールの見えない日々に気がめいってしまうこともあると思います。
そのとき、今の辛い経験は後輩に何かアドバイスを伝えるためにあるんだ、と考えてみてください。
今度はあなたが、合格体験記の筆者となるかもしれませんから。
この体験記が、「阪大の外国語学部に入りたい!」と夢見る皆さんのお力に、少しでもなれれば嬉しいです。ご健闘をお祈りします。
いちご さん貴重な体験記を本当にありがとうございました!
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